寄居層の紹介(追記)

以前,寄居層を紹介したブログ記事(2017/11/08)で,
植物化石を含む泥岩に微小の球状物体(おそらく放散虫化石)が大量に存在していることを掲載した.

他の場所の寄居層の泥岩に関しても,
切断面などをルーペでみてみると,白色の薄いリング状の小物体が大量に存在している.
この事実をusbマイクロスコープで撮影したのが,次の画像である.
撮影した画像をアドビのphotoshopでコントラストと明るさを変更した画像も添付されている.

なお,いろいろな方向に切断した断面で類似の形状のものが認められるので,
リング状物体は微小の球状物体と推定される.

画像

上の画像は,植物化石が見いだされた泥岩.
白い筋が何本も走っているが,ダイヤモンドカッターで切断した際に付いたもの.

次の画像は,谷津集落南方の泥岩.岩石表面は研磨面である.
採集地には,現在,本田寄居工場が建っている.

画像

画像

寄居層や跡倉層の泥岩には,放散虫化石の痕跡とみられる小物体が普通に存在する.
非変成岩におけるこの種の組織は広域変成作用を受けても容易には消失しないと考えられる.
実際に,領家帯の黒雲母帯や三波川―秩父帯の低温部(たとえば,上吉田ユニット)には
放散虫化石の痕跡が普通に認められる.

追記

2018年5月22日の海浜幕張での地球惑星科学会において,寄居層についての情報が得られた.
それによると,寄居層の砂岩から得られたジルコンについて,
年代スペクトルが測定され,堆積年代が古第三紀であることが推定された.
寄居層は和泉層群よりも多少若い堆積岩と推定された.
最近の常識的な考えと一致した結論である.

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック