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埼玉県の寄居町や小川町を歩いていると,しばしば谷や稜線が直線的に連なっていることが分かる. 岩石が山と谷で相違することもある.次の風景は小川町木呂子で撮影したもの. 民家の裏手に山や畑が広がっている.左側に見える高まり(山)は緩傾斜のみかん畑に急変している. 写っていないが,境界部には小川が流れている.この地形変化は岩石の変化を反映していると考えられ, 実際,左側の山には花崗岩,ミカン畑には三波川変成岩がみられる. 三波川変成岩は花崗岩よりも緩やかな地形を作ることは,中央構造線付近で良く知られている. 寄居町山居のお寺とその背後の西ノ入仙元山. 平坦な尾根と山の急斜面がみえる.地形の急変は岩石の変化に対応するもので, 急斜面には跡倉層の砂岩,礫岩が見られ,平坦な尾根には三波川変成岩が点在している. 境界部には蛇紋岩がわずかに認められる.蛇紋岩にはほぼ鉛直の片理面が発達している. 寄居町牟礼の長唱寺付近の風景. 手前の平坦地は採石場を埋め立てた所.かつては高台であった.片麻岩とごく少量の花崗岩が露出していた. 東西に連なる山は三波川変成岩の山.山と高台の間にあった小さな谷は,今もかろうじて残っており,小川が流れている.そこには中新世の礫岩と砂岩が分布している.これらは固結不十分な軟弱な岩石であり,選択的に侵食され,谷が形成されたと推測される.なお,三波川変成岩と中新統の境界は山麓部にあり,ほぼ鉛直の断層である. 三波川変成岩は中新統や跡倉ナップの構造的下位にあった岩石であるが,上昇してきて山になっている. この上昇は古い時代に起きたが,現在の地形や風景に影響しているのである. 寄居町西ノ入五ノ坪の風景. 小さな谷が民家の背後に見られる.谷には蛇紋岩や緑色片岩が見られる.谷の左側の山には跡倉層の砂岩や礫岩が露出している.谷の右側は花崗岩からなる山である.要するに,谷に侵食されやすい岩石が分布している. 遠方に山と緩やかな尾根がみえる.そこは栃谷であるが,ただいま説明した五ノ坪の地質が続いており, 緩やかな尾根には蛇紋岩や緑色片岩が見られ,その左側の急斜面には跡倉層の岩石が露出している. |
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